業績2022.05.12
山路和伯先生の論文がEuropean Heart Journal -Case ReportsにAcceptされました!<タイトル>
Potential high-risk sign of cough-induced transient left bundle branch block in severe aortic valve stenosis
<雑誌名>
European Heart Journal - Case Reports
<論文要旨>
左脚ブロックは弁膜症を始めとした様々な心疾患に関連して生じ、左脚ブロックを有する患者の心血管死亡率は高いことが報告されています。一過性の左脚ブロックは心拍変動 (徐脈、頻脈)や麻酔、肺灌流異常、胸腔内圧の変化、冠灌流の低下、心筋虚血など、様々な臨床状態に関連して出現することがあります。本症例は、経カテーテル的大動脈弁植込み術 (TAVR)を予定していた二尖弁を伴う重症大動脈弁狭窄症の症例で、術前のカテーテル検査中に咳嗽に伴って再現性のある左脚ブロックが誘発され、術後には誘発されなくなったことを確認しました。咳嗽による胸腔内圧の上昇と冠血流の低下、および心拍数の変化などが左脚ブロックの発生原因として考えられ、咳嗽による一過性左脚ブロックは重症大動脈弁狭窄症患者の潜在的なハイリスク徴候になり得ることが推察されました。
山路先生、おめでとうございます!