先日、北九州市で行われた第55回日本補体学会で慶応大学に国内留学中の伊藤章吾先生が奨励賞を受賞されました。

演題名「補体副経路を標的とした右室起源致死性不整脈に対する新たな治療法の開発」

本研究では、右室流出路に特有の性質を生み出す生理活性物質の探索を行ったところ、右室流出路で補体副経路が活性化している事がわかりました。そこで補体副経路を阻害したところ、マウスモデル(肺動脈結紮モデル)では右心不全や心室性不整脈が起こりませんでした。補体副経路の阻害が右心起源の疾患に有効であると考え、現在メカニズムの解析中との事です。

（伊藤先生コメント）

本研究内容について発表しましたが、補体と心疾患の関連についての研究は非常に少なく、間違ったまま先に進んでいやしないかと不安に思うこともありました。しかし、補体学の専門家から私達の実験系やアイデアを評価いただいたことは大変光栄な事であり、更に努力して研究を進めようと思っております。福本教授、青木教授からのencourageによるものは本当に大きいと思っています。医局の皆様には心より感謝申し上げます。
 

伊藤先生、本当におめでとうございます！！