お知らせ2019.05.29
4月から新たに腫瘍循環器外来を開設しました!久留米大学心臓・血管内科では2019年4月より腫瘍循環器外来をスタートいたしました。現在、火曜午後(担当医:野原正一郎)、木曜午後(担当医:柴田龍宏)に開設しております。
「腫瘍循環器」とは
がん治療や診断法の発展は、がん患者の予後を改善し、がんサバイバーの増加をもたらしました。その一方で、人口の高齢化に伴う心血管疾患合併がん患者の増加、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬などの新たな抗悪性腫瘍薬による心血管合併症の出現、がんサバイバーにおける長期的な心血管リスク管理の問題など、がん診療と循環器診療の新たな協力体制が求められる状況が生まれています。そのような中、近年欧米を中心に腫瘍循環器(Cardio-Oncology/ Onco-Cardiology)という学際領域が注目されるようになりました。
腫瘍循環器外来開設の目的
腫瘍循環器外来は、がん治療医と循環器医が協働するための「窓口」です。がん治療の経過の中で、腫瘍循環器外来には主に以下のような役割を担っていきたいと考えております。
・がん治療開始前の心血管リスク評価に基づいたモニタリング
・心血管合併症の発症リスク軽減戦略の提案
・がん治療に関連する心血管合併症の診断、治療
・がんサバイバーに対する長期的な循環器フォローアップ